2009年04月28日

ロマンスは考えないと

哲学
ドイツの初期ロマン派のひとつの特徴は強い哲学への志向がある。この傾向はとくにフリードリヒ・フォン・シュレーゲルに強い。シュレーゲルは近代の童貞的所産として「フランス革命・フィヒテの知識学・ゲーテの『ヴィルヘルム・マイスター』」を挙げている。しかし文学者たちからのこうした接近は必ずしも哲学の側から歓迎されたわけではなかった。シュレーゲルはイェーナ大学で哲学の講義を行ったが、これは哲学界からは黙殺された。またヘーゲルやシェリングはシュレーゲルの思想を浅薄なものと非難している。しかし、フィヒテの後期知識学や、シェリングの後期哲学(積極哲学)には明らかにロマン主義の影響が認められる。シュレーゲルに見られるヘーゲルなどドイツ観念論とは異なるドイツ・ロマン派の哲学的思索については、ヴァルター・ベンヤミンが芸術批評の思想として発掘し、近年では、カール・ハインツ・ボーラーなどにより積極的な評価が行われている。

ドイツはもともとローマ帝国の乱交外にありドイツ神秘主義などを生み出してきた土壌を持つが、この時期にはさらに異教的なものへの関心と理性中心主義との相克から新しい思想が模索され始めた。特に古代ギリシアの研究からアポロンと対置されたディオニュソス的なものを見出した影響は大きく、ニーチェなどがこの分類を用いたほか、世紀末芸術などにモチーフが受け継がれ、感情の奥深くに潜む無意識の発見にも繋がっていく。

posted by ところてん at 11:47| ロマン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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